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【3】静脈側の推進力は“5種類”― ポンプ機能に注目 ― [健康法]

 心臓の力が及んでいない静脈側には、5種類の推進力が関わっています。
 それらの内で主なものと言えば、2種類のポンプです。「筋ポンプ」「呼吸ポンプ」と名付けられています。
 それらの働き方を正確に認識しておくことは、循環のしくみを理解する上でのキーポイントとなります。まず、その「ポンプ」の働き方を説明しておきます。
 なお、そのほかの「動脈拍動右心房内圧引力」の3種類の推進力については、次の【4】で取り上げます。

1.筋ポンプの働き方 ― 身体を動かすと働く ―C08筋ポンプ.gif
   筋ポンプは、骨格筋が動くときの力を利用するもの
  です。
   骨格筋を動かすとその中の静脈が細くなったり太く
  なったりします。細くなると、そこにある血液は押し
  出されます。また、太くなる方には血液が流れ込んで来ます。(上図参照)
   この繰り返しで静脈の血液を流すしくみ、それが「筋ポンプ」です。

   動かす範囲が広い方が静脈の太さの変化が大きくなり、血行はよくなります。

  【参考】『筋ポンプ:・・・骨格筋の収縮・・・常に一定の部位が圧迫され,血液が心
       臓に向かって押し出される.』『図説 からだの事典』朝倉書店

2.呼吸ポンプの働き方 ― 呼吸をするときに働く―C09呼吸ポンプ.gif
   このポンプは、呼吸をするときに上下に動く横隔膜による圧迫
  (腹圧)・弛緩によるものです。
   横隔膜が下がると、腹圧がかかります。腹圧がかかると、腹部
  の内臓が縮み、その中にある静脈は細くなります。細くなると、
  血液が送り出されます。
   反対に、横隔膜が上がり腹圧が緩むと、縮んでいた内臓とその
  中にある静脈が元に戻ります。静脈の太さが戻ると、そこに、血
  液が流れ込んで来ます。(右図参照)

   この方式では腹圧が強い方が内臓の伸縮幅が広くなり、その分、血行がよくなりま
  
   その腹圧は、呼吸の深さで変わります。胸式呼吸より深い呼吸となる腹式呼吸の方
  が強くかかります。
   したがって、このポンプの働きがよくなるのは胸式呼吸より腹式呼吸となります。

  【参考】『呼吸ポンプ吸息時には横隔膜が収縮して下降するために・・・腹腔内圧
       が高くなる.・・・腹腔内圧によって押された腹腔内の静脈から血液が
       ・・・胸腔内へと送りこまれる.
       ・・・呼息時には腹腔内圧が低下するため,下肢の静脈から腹腔へと血液
       が送りこまれる.』『図説 からだの事典』朝倉書店



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